それじゃあ始めるとするか・・・おぬしたち、弓矢を知っておるか？
昔、弓矢で鳥を捕まえる遊びがはやっておった。
鷲の中でも特に大きくてすばしっこかったわしは『伝説の大鷲』と呼ばれ、奴等は、誰がわしを一番に捕まえるか競争しておった。じゃが、わしはなかなか捕まらん。
奴等イライラしておったぞ！
・・・しかし・・・とうとう奴等、卑怯な作戦に出たんじゃ。
・・・集団でわしを・・・！四方八方から矢が飛んでくる。逃げても逃げても矢はわしを追いかけてくる。・・・わしは最後に見た・・・奴等の楽しそうな顔を・・・
愉快で愉快でたまらない顔たちが、無数に散らばっていた・・・・・・
そして・・・・・・一本の矢が、わしを突き抜けたんじゃ。
わしは悔しくて悔しくて、成仏できなかった。奴等は鼻高々でわしを剥製にし、皆で眺め回し・・・わしは、わしの心は・・・憎悪でいっぱいになった。
わしの心は残ったまま、時は流れた。わしは売り買いされ、場所を転々とし・・・今のチビ・・・おっと、お前さんたちの『ご主人様』のじいさんとこに来たんじゃよ。