夢追い虫カルテットシリーズ

VOL.36「結成!夢追い虫ウォリアーズ」

そして、地上の日高家にて。

ひとみ「ご主人様。」
光彦「何だい?」
みゆう「今日はね、見せたいものがあるの。」
光彦「見せたいもの?」
あすか「とても…いいもの…です…。」
まゆり「じゃあまずひとみから。ご主人様、下がって見ていて下さい。」

ひとみを除く4人は部屋にスペースを作る感じで座った。

ひとみ「では、行きます。メイドファイターひとみ、エンターズ!」

ひとみがバッジをかかげて掛け声を発すると、ひとみの元気なかわいらしさを感じさせる変身が始まった。
まず、光に包まれたひとみが一糸まとわぬ姿になり、ひとみの美しい裸身が光の中で踊る。その中で、まず強い光がひとみの裸身にまとわりつき、ハイレグのレオタードを思わせる未完成状態のメイド服の本体となる。続いて、スカートが未完成のメイド服の腰の部分から生え、メイド服が完成する。さらにブーツ、手袋と来て、最後に頭の飾りがついて、変身完了。ひとみはポーズを決めた。
こうして完成したひとみのコスチュームは、ややシンプルな感じのするものであった。

ひとみ「どうですか?これがあたしの変身です。『戦うメイドさん』というわけです。」
光彦「おおお…。」

光彦はあっけに取られていた。

ひとみ「武器もあるんですよ、ほら。」

そう言って、ひとみはハンマーを取り出した。

ひとみ「あたしの武器は、ハンマーです。力任せに敵を叩きます。」
光彦「すごいな…。」
まゆり「では、次はみゆうですわね。」
みゆう「はーい!…メイドファイターみゆう、エンターズ!」

みゆうがバッジをかかげて掛け声を発すると、みゆうの無邪気なかわいらしさを感じさせる変身が始まった。
まず、光に包まれたみゆうが一糸まとわぬ姿になり、みゆうの美しい裸身が光の中で踊る。その中で、まず強い光がみゆうの手にまとわりついて手袋に、足にまとわりついてブーツになる。次に、ようやくという感じで強い光がみゆうの裸身にまとわりつき、メイド服の完成品となる。最後に頭の飾りがついて、変身完了。みゆうはポーズを決めた。
こうして完成したみゆうのコスチュームは、パステルカラーでフリルを多用した、元気さを強調したものであった(ちなみに4人の中でスカートは一番短い)。

みゆう「じゃーん!」
光彦「なるほど…。」
みゆう「あたしの武器は、ニードルだよ。これを敵に投げて刺すの。」
まゆり「では、続いて、あすか、行ってみましょう。」
あすか「…はい…。メイドファイターあすか、エンターズ!」

あすかがバッジをかかげて掛け声を発すると、あすかのミステリアスな雰囲気を感じさせる変身が始まった。
まず、光に包まれたあすかが一糸まとわぬ姿になり、あすかの美しい裸身が光の中で踊る。その中で、強い光があすかの足元にまとわりつく。その後、強い光はあすかの裸身にまとわりついたまま徐々にせり上がっていく。ブーツ…完成品のメイド服…手袋…と形成されていき、最後に頭の飾りがついて、変身完了。あすかはポーズを決めた。
こうして完成したあすかのコスチュームは、シックな色合いで、スカートもやや長めのものであった(それでも十分「ミニスカート」と言える長さではあるが)。

あすか「変身…完了…です…。」
光彦「ほう…。」
あすか「わたしの…武器は…サーベル…です…。敵を…斬ります…。」
まゆり「最後はわたくしですわね。では…。メイドファイターまゆり、エンターズ!」

まゆりがバッジをかかげて掛け声を発すると、まゆりの清純な色っぽさを感じさせる変身が始まった。
まず、光に包まれたまゆりが一糸まとわぬ姿になり、まゆりの美しい裸身が光の中で踊る。その中で、まゆりの裸身に白い半透明のリボンが巻きついていく。そのリボンは、まゆりに巻きついてハイレグのレオタードを思わせる未完成状態のメイド服の本体となる。さらに手袋、ブーツが装備され、次にようやくという感じで未完成状態のメイド服の腰の部分にスカートがまとわりつき、最後に頭の飾りがついて、変身完了。まゆりはポーズを決めた。
こうして完成したまゆりのコスチュームは、フリルを多用したお嬢様っぽいものであった。

まゆり「わたくしの変身、どうでしたか?」
光彦「やるねえ…。」
まゆり「わたくしの武器は、ネットですわ。これで敵を捕まえますわ。」

これにて、4人は全員戦うメイドさんのコスチュームをまとったのであった。
その様子、特に変身シーンに、光彦はドキドキしていた。そして、その様子は分かりやすいほどに顔に出ていたのであった。

みゆう「あ、ご主人様ドキドキしてるね。」
光彦「う、うん…。」
ひとみ「これからは、ご主人様に何かあった時にはこれでお守りしますから、安心してくださいね。」
光彦「ありがとう…。(それにしても、目のやり場に困る…。)」

かくして、カルテットの変身シーン公開ショーは終わった。
だが、変身シーンにまつわるエトセトラはこれで終わらなかった。

ひとみ「ご主人様、変身しましょうか?」
光彦「いや、いいや。」

みゆう「あたしの変身、見て欲しいなあー。」
光彦「やめたほうがいいよ。」

あすか「変身…どうですか…?」
光彦「けっこうです…。」

まゆり「変身、ご覧になりますか?」
光彦「いえ、見ません…。」

しばらくの間、「ご主人様をドキドキさせたい!」という一心で変身シーンの観覧を迫るカルテットの対応に光彦は躍起になる羽目になったのであった。

おわり


「戦う女の子もの」のアニメでよくある変身シーンの具現化を企み、この作品は誕生しました。チャットで色々とアイディアを下さったエマさんに感謝です。あと掛け声については、私のセンスではあれが限界です。ご了承下さい。
ちなみに、変身シーンの元ネタは、ひとみ→ミュウイチゴ、みゆう→ミュウプリン、あすか→ミュウレタス、まゆり→セーラームーンです。そして、掛け声の「エンターズ」ですが、脚本のト書きにおける「××が登場する」というような意味です。


おまけ:カルテットの4人の戦闘能力

ひとみ
武器:パワーハンマー(敵を殴って気絶させるが、気絶させるのが限界。障害物の破壊にも役に立つ。)
タイプ:パワー型(敵をどんどん投げ飛ばす。)

あすか
武器:スピードサーベル(軽くて太刀筋が見えない。斬られると痛いが、殺傷能力はない。カマイタチと同じ。)
タイプ:スピード型(分身もできる。)

みゆう
武器:ショットニードル(敵に投げつける。当たっても血は出ないが、あまりの痛さにのたうち回る。)
タイプ:スタミナ型(何時間戦っても平気。)

まゆり
武器:キャッチネット(敵を捕まえる。大変丈夫で、脱出は困難。)
タイプ:サポート型(傷を治す魔法を心得ている。)

4人連合しての必殺技
ドリームシールド(4人で手を前にかざすと現れる盾。サイズは大きく、他人を攻撃から守るのにも使える。)
ドリームパワーボール(4人でジャンプし、空中でスクラムを組んで体当たりを敢行する。敵を気絶させることも殺すこともできる最大の技。4人のチームワークなくしては不可能である。)


Otogi Story Index - シリーズ小説 - 夢追い虫カルテットシリーズ