Happy Angle Paradise!

第7話「それすらものどかな日常」

ううん・・・あ、オレは・・・眠ってたのか?
ああ・・・そっか、もう戦いは終わったんだ、すっかり忘れてたな・・・・
今思えばまるで夢でも見てたかのようだ・・・
・・・今日、何曜日やったかな?
ま、エエか、もう少し寝てよ・・・・

声「・・・様、ご主人様」
声「朝だよ旦那様、早く起きろーっ!」

ううん・・・何や?

声「もう・・・こうなったら最終手段よ!」
声「あ・・・セ、セティさん、何を!?」

・・・・ふあ?
うっすらと目を開けるオレ。
刹那!

セティ「んー♪」

目を閉じ、おちょぼ口になったセティが顔を近づけていたのだ。
こ、これっていわゆる・・・・

真吾「お、おはよう・・・・」
セティ「ん?あー!旦那様、起きちゃったの?」

オレが声をかけた瞬間、セティは目を開け、残念そうな声を上げる。

セティ「んもう、折角あたしの熱い接吻で起こしてあげようと思ってたのに」
真吾「あ、あはは・・・」

オレは苦笑いをせずにはいられない。

真吾「ところでセティ・・・」
セティ「何、旦那様?」

キョトンとするセティ。

真吾「そこどいてくれんと起きれないんやけど」
セティ「あ♪」

セティは四つん這い状態でオレの上に覆いかぶさっていたのだ。

セティ「そうねー、さっきのつ・づ・き♪してくれたらどいてもいいよ」
真吾「あ、ああ・・・じゃあ」

オレはセティに顔を近づけた。
刹那!

りな「だああーっ!」

どけしっ!

セティ「ぶべっ!」

りなの飛び蹴りがセティに直撃し、セティは壁まで吹っ飛ばされた!

りな「ったく!油断もスキもありゃしないんだから!」

そういうりなが今度はオレに顔を近づけてきた。

りな「ご主人様の唇を奪うのはアタシなのに♪」
真吾「あ、あの・・・」
セティ「せやあっ!」

がすっ!

りな「いだっ!」

セティの反撃のキックがりなに炸裂した・・・

りな「このアホウ鳥ー!」
セティ「何よ、お子ちゃまリス!」

互いの口をうにーっと引っ張り合う2人。

真吾「・・・・ハァ」

おもわずオレはため息をついた。

かすみ「あの、ご主人様・・・・」
真吾「ああ、かすみさん」

ようやくオレに声がかけれて、かすみさんはホッと一安心した。

かすみ「もうすぐ朝食のご用意が出来ますので、顔を洗ってきてくださいね」
真吾「はい」

 

 

 

冷たい水で顔を洗ったオレは、部屋へ向かう。

真吾「おはよう」

一声かけ、部屋に入る。

ちえこ「あっ、ご主人様?、おはよ?ございますかも?」
ましろ「おはよう・・・ございます」
ミーコ「おはよーっ!」

がばっとオレに抱きつくミーコ。

ジョニー「よお、真吾」
フリード「殿、おはようございやす!」

みんなの声を聞き、テーブルの前に座る。

かすみ「今日はフレンチトーストを焼きました、どうぞ」
ミーコ「ミーコもお手伝いしたんだよっ!」

ニッコリと笑う2人。

真吾「アリガト、こりゃうまそうやなー」

そう言って、オレはしんなりしたパンの耳からかじる。

真吾「うん、うまいよ!」
かすみ「こちらに色々とつける物もありますからね」

かすみさんはいくつかの入れ物をオレの前に出した。

ちえこ「セ、セティさん・・・フレンチトーストにケチャップかけてるかも?」
ミーコ「ふにゃー、すごいねっ」
セティ「え?結構イケるんだよ、コレ」

いつも通りにメープルシロップをかけているちえことミーコがセティのフレンチトーストを見て驚く。

セティ「それよりあたしはあっちのほうが理解できないんだけど・・・」
ましろ「♪」

ましろのフレンチトーストには白い生クリームやバニラアイスがコレでもかとのっていた。
そのましろのを、ジョニーはできるだけ見ないように目線を外している。
おそらく甘党ではないのだろう。
しばらくしてかすみさんが部屋に入ってきた。

真吾「!」

オレは目を疑った。
かすみさんの持つ皿にはおよそ10枚前後のフレンチトーストがのっていたのだ。

真吾「かすみさん、それは・・・・」
かすみ「はい?ああ、これはフリードさんのです」
真吾「・・・へ?」
フリード「あんな薄っぺらなパンじゃ力なんて出やしませんからねぇ」
真吾「あ、ああ・・・そうですか」

跳ね上がるエンゲル係数の事を考えると、もはや苦笑いするしかなかった。


Otogi Story Index - シリーズ小説 - Happy Angel Paradise!