エグゼス「さあ、どっからでもかかってきな!心を読めれば攻撃なんてくらうわけないからな!!!」
G3‐XX「そんじゃあ、まずは...」
そう言いながらGM‐01カスタムを構えるG3。
エグゼス「フッ、そんな事だったら、心を読まなくたってその銃を撃つって事くらいわかるさ。」
ところが...
バシュッ!!!
G3は、GM‐01を撃たずにエグゼスに向かって真っ直ぐ、猛スピードで突進していった。
ドッゴオオオオオオオオオオッ!!!!!!
次の瞬間、G3のショルダータックルがエグゼスの腹部に食い込んでいた。思わず後ずさるエグゼス。
エグゼス「......!?な、何イイイイッ!!!バ...バカな......
なぜだ...!なぜ奴の行動が読めなかった...!?」
現場に向かうGストライカーのモニターでその様子を見ていたRynexは...
Rynex「アッハハハハハハ!!!私が開発したG3‐XXシステム(及び各種武器)には
、
読心術や予知能力を遮断するマインドステルス機能が搭載されているんですよ!
読心術に頼った時点でエグゼスの負けですね♪」
自分の作ったシステムがうまく作動するのを見て悦に入るRynexであった...
(ちなみに、マインドステルス機能はクゥエル自身にも備わっているが、
G3‐XXのそれを使うことによりクゥエル自身の力を温存する狙いがある。
クゥエルの力を使えばそれだけ暴走の危険性が増す事になるのだから...)
G3‐XX「何だよ、全然読めてねえじゃん。」
エグゼス「そんなはずはない...これで心が読めるはずなんだ...!」
ドガガガガガガガガガガガガガ!!!!!
そう言って腕からマシンガンのように針を多数発射してくるが、
G3はGB‐09で軽々と防ぐ。別に防がなくても全く効かないだろうが。
エグゼス「くっそおおおおおおお!!!!!」
飛び道具が通用しないとみたエグゼスは、細身の剣を出して向かってきた。
G3‐XX「上等じゃゴルァ!!!」
下手に銃を撃っても飛んでかわされると判断したG3は、
グランチェイサーから右ハンドル(グランアクセラー)を引き抜いて先端を伸ばし、接近戦で勝負する事にした。
ガチイイイイイイイイイイイイン!!!!!!!
両者の武器が激しく激突!G3はすかさず一歩退いてグランアクセラーを振るが、
エグゼスは音速をも超えた動きでそれを紙一重でかわした。
背後にまわったエグゼスの剣撃を振り向きざまにGB‐09で受け止めるG3。
エグゼス「俺のスピードを見切るだと!?お前、心が読めるのか!?」
G3‐XX「その程度かよ。俺がその気になりゃテレポートしてくる奴の移動先まで見切れるもんね。」
エグゼス「な、何て奴だ...」
G3‐XX「オラァッ!!!」
G3がグランアクセラーを振り下ろす。エグゼスがそれを紙一重でかわそうとしたその時、
突然グランアクセラーから光の刃が伸び、怪人の体を切り裂いた。
グランアクセラーは、いわゆるビームサーベルとして使う事もできる。これがグランセイバーだ。
ズバアアアッ!!!!!
エグゼス「ウヌウッ!!!」
エグゼスは、たまらず空へ逃げようと羽で飛び始めた。が、ダメージのためか、飛行スピードはかなり落ちていた。
G3‐XX「逃がすかい!GA‐04、アクティブ!!!」
グランチェイサーからアンカーユニットGA‐04を素早く取り出して右腕に装着、
フックのついたワイヤーを撃ち出し、それを空中の怪人に巻きつけて捕らえた。
動きを封じられ、失速して床に落ちる怪人。
G3‐XX「よし、今だ!」
ガシャコン!!!
グランチェイサー背部のGX‐05改3式を取り出して構えるG3。
エグゼス「お前、やっぱり心が読めるんじゃないのか...?」
G3‐XX「読心術に頼るしか能のないヴァカは『あぼーん』だ!!!」
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!
エグゼス「ウッギャアアアアアアアアアアッ!!!!!!」
怪人は爆死した。
Rynex「もし仮にG3様の心が読めたら、術者の方が精神崩壊を起こしてしまいますよ。フフフフ...」
怪人をぶちのめし、エレナを救出したG3。だが、エレナは依然として意識が戻らず、危険な状態にあった。
G3‐XX「ウゲッ!こいつ、生命力が異常に低下してるぞ!
能力を無理やり使わされ続けてきたから無理も無いか...よおおおおおし!!!!!」
G3はおもむろに立ち上がると、エグザイズへの変身ポーズを取ろうとした。が...
Rynex「ちょっと待ったーーーーーッ!!!!!」
そこへ、Gストライカーで駆けつけてきたRynexが、エレナのご主人様を連れてやってきた。
ご主人様の全身には包帯が巻かれている。病院から抜け出してきたようだ。
G3‐XX「Rynex!一体どうしたんだ?それからそこの男、お前、怪我してんのになんで出歩いてんだよ!」
Rynex「この人が、どうしてもエレナさんの所へ行きたいとおっしゃるので...それとG3様、エグザイズになる必要はありませんよ。」
G3‐XX「何?」
Rynexは、なにやら怪しげな機械を取り出し始めた。カラオケのような機器とマイク、それにコード類が多数という内訳だった。
G3‐XX「何じゃこりゃ?」
Rynex「はい、私が開発した最新式の生命力供給装置です。このカラオケのようなマシーンで歌い、その時に発せられるエネルギーを送り込む事によって生命力を回復させるという仕組みです。」
G3‐XX「へえ、そいつは面白そうだな。ぜひ歌わせてもらいたいねえ。」
Rynex「盛り上がれば盛り上がるほど効果は増していきます。G3様だったら一曲歌えばエレナさんは助かっちゃいますよ、きっと。」
ご主人様「本当にそれでエレナは助かるのですか?」
不安そうに尋ねるご主人様。その様子を察してか、Rynexが優しく、そして自信満々に答える。
Rynex「はい、バッチリ大丈夫です。私のこの機械とG3様のバイタリティーがあれば絶対にうまくいきますよ。」
早速コード類をエレナにつなぎ、機械の準備をする一同。
Rynex「これで準備OKですね。ではG3様、お願いします。」
その様子をじっと見守るご主人様。たとえどんな方法でもエレナが助かるならそれでいい。それが今の彼の心境だった。
G3‐XX「グヘヘヘヘ、任せろ。さあてと、まずはこの曲だ!」
(前奏)チャチャチャチャ~チャチャチャ~......♪
G3‐XX「ムフフフフ、この臨場感がたまんねえんだよな。燃えるぜ!!!」
歌が始まった。
ぶ~ち~かま~せ~~~♪ど~く~で~んぱ~~~♪
PETSとしっぽのあるところ~~~♪
下げるぞ 己の溜飲を~~~♪
パッとかますぜ GM‐01~~~♪
行け!炸裂!ケ~ルベ~ロス~~~♪
獲物を求めて 火を吹くぜ~~~♪
その名はその名は~~~♪
ダブルエックスだ♪
ジ~スリ~だ~~~~~~♪
Rynex「ひええええええ......」
ご主人様「......」
そのあまりにもひどい歌声に耳をふさぎ、のたうちまわる2人。
この機械がG3‐XXの装甲と同じ材質で作られていなかったらあっという間にオーバーヒートで吹っ飛んでしまっただろう。
だが、効果は覿面だったようだ。Rynexが機械の目盛りを見ると、
Rynex「す、すごい...もうこんなに生命力が...この分だと、さらわれる前よりも元気いっぱいになっていそうですね。」
エレナ「ウ、ウ~~~ン...」
エレナが意識を取り戻したようだ。
エレナ「......あ、あれ...?ここは...?」
ご主人様「エレナ!!!!!」
エレナの下へ駆け寄るご主人様。
エレナ「あっ、ご主人様!!!わ、私...」
エレナの言葉を遮るように、エレナに抱きつくご主人様。
ご主人様「エレナ...本当に助かったんだな...無事だったんだな...」
エレナ「ご主人様...私を助けにきてくださったのですね...
もう会えないかと思っていました...エレナ、うれしいッ!!!!!」
そう言ってより力を込めてご主人様を抱きしめるエレナ。
ご主人様「本当に助かりました。このご恩は一生忘れません。」
エレナ「私の能力のせいで皆さんに迷惑がかかってしまってごめんなさい。」
Rynex「いえいえ、そんな。無事に再会できて何よりです。さすがG3様といったところでしょうか。私の機械も自信作ですが(^^)。」
で、当のG3はというと、カラオケマシーンの側で、何事かをブツブツ言いながらひたすらリモコンに入力しまくっていた。
G3‐XX「イヒヒヒヒ...これ歌うだろ...その次これ...
そんでもってこれでテンション上げて......ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ...」
G3にも礼を言おうと思ったエレナ達だったが、今のG3はとても話の出来る状態ではなかった。
ご主人様「それでは、またどこかでお会いしましょう。」
エレナ「今度会う時は、私たちのもっと幸せな姿をお見せしますわ。ふふ☆」
ご主人様「お、おい、な、な、何を言ってるんだ!」
エレナ「照れるご主人様もかわいいです☆それでは...」
2人が帰ろうとしたその時、背後から誰かがご主人様の肩に手をかけてきた。振り返ると、目の血走った(と思われる)G3が...