夢追い虫カルテットシリーズ

特別編「三万ステークス(第二回ファン招待)」

ある日、HNエマ(以下エマ)が家で過ごしていると、不意にチャイムが鳴った。

エマ「はーい、何ですか?」

出ると、そこにいたのは思いもしなかった人物であった。

あすか「…こんにちは。」
エマ「え、あ、あすかちゃん?」

そう!あの、「夢追い虫カルテット」の「ゴキブリのあすか」がいたのである!

エマ「ど、どうしたの一体?」
あすか「あの…HPが…30000ヒットに…なった…らしいので…作者に言われて…訪問する…ことに…なったのです…。」
エマ「そうなの?あ、ありがとう!じゃあ入ってよ。」
あすか「…はい。」

というわけで、あすかはエマ宅に上がりこんだのであった。
急なことだったせいか、上がってからは少し沈黙が続いた。しかし、その沈黙はあすかが破った。

あすか「あの…お料理…作りますが…。」

「夢カル」中で一番料理が上手いという評価のあすかの手料理が食べられるということで、エマは色めきたった。

エマ「え、本当?じゃあぜひともお願いしますよ。」
あすか「はい…。では…しばらく…お待ち下さい…。材料は…持って来て…いますから…。」

あすかは厨房に向かった。
しばらくして、いい匂いが漂ってきて、それからさらにしばらくすると完成した。

あすか「はい…。出来ました…。チンジャオロースです…。」

そして、2人で料理を味わったのであった。

エマ「おお、これはひょっとしてプロのよりもおいしいんじゃないの?」
あすか「ありがとう…ございます…。」
エマ「くそ…光彦め…。」
あすか「…?」

さらに、食事が終わると、あすかが意外な提案をしてきた。

あすか「あの…わたし…耳かき…します…。」

出欠サービスとも言える提案は、エマを驚かせるには十分であった。

エマ「え、いいの?」
あすか「…はい。」

ちなみに、このサービスというのは、「何かやってエマさんを喜ばせろ」という作者の指令に基づいてのものである。その際、肌をさらすようなお色気サービスはあすかとしては光彦以外にはしたくなかった。というわけで耳かきとなったのである。
そして、耳かきが始まった。

あすか「気持ちいい…ですか…?」
エマ「うん…とっても…。」

このようにして、楽しい時間は瞬く間に過ぎていった。
そして、別れの時がやってきた。

あすか「それでは…今日は…ありがとう…ございました…。」
エマ「いえ、こちらこそ。」

とここで、あすかがお願いするように言葉を発した。

あすか「あの…ゴキブリホイホイとか…そういうものは…わたしに免じて…使わないで…下さい…。」
エマ「え?」

意表をつく提案に、エマは迷った。しかし、

あすか「お願い…します…。」

あすかが目をうるませながら頼むので、つい

エマ「分かったよ。じゃあ仕掛けない。」

と言ってしまったのであった。

あすか「ありがとう…ございます…。では…。」

あすかは安らかな表情で帰っていった。しかし…

(こんなこと言ってはみたけど…やっぱり仕掛けてしまうのだろうか…。ああ、悩む!悩むぞ!)

エマに悩みを残してしまったあすかなのであった。

おわり


Comment by EMA
今回も頂いてしまいました。ありがとうございます☆
しかし、まさか私の一番のお気に入りのあすかちゃんが訪ねてきてくれるとは(*^ ^*)
ひたすら癒されたひと時でした♪
ゴキブリホイホイの件は……善処致します(笑)


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