きよく!ただしく!!

呪詛悪魔編 第二話「メッチャ楽しい秋祭り☆」

夕方。神社。
浴衣に着替えやってきた三人。

きよ「うわぁ〜♪メッチャおもろそ〜☆☆」

駆け出そうとするきよ。

千田「きよちゃん、走ると危ないから。手をつなご、ネ。」

手を差し出す千田。

きよ「うん!!」

明るい笑顔で手を握るきよ。そして

きよ「お姉ちゃんも、ネ♪」

あいている手を恵に差し出すきよ。

恵「え?そ、そう?じ、じゃあ・・・」

照れくさそうに手を握る恵。

千田「じゃ、行ってみよっか。」
きよ「うん!!」

神社の中に入っていく三人。
ヨーヨー釣り、金魚すくい、射的、わたあめ、りんご飴、カキ氷・・・・
見るもの全てが珍しいらしく、目を輝かせっぱなしのきよ。
三人でいろんなところで遊びまくる。

きよ「キャハハハ・・・ハァ、ア〜おもろかった。」
千田「ちょっと休もっか。」
恵「じゃああそこでラムネ買おうよ。」

出店の一つでラムネを買う。

千田「すいません、ラムネ三つください。」
テキ屋の兄ちゃん「あいよっ!!」

シュポッ

テキ屋の兄ちゃん「ほい、まずはおじょうちゃんに。」
きよ「おおきに♪」

シュポッ

テキ屋の兄ちゃん「へい、そんじゃこれは奥さんのね。」
恵「え?!お、奥さんて・・あたし?ア、ど、ど〜も・・・」

シュポッ

テキ屋の兄ちゃん「ほい、これは旦那のぶんっと。まいどありぃ。」
千田「だ、旦那って・・・」

お金を払い、境内の隅でラムネを飲む。
嬉しそうに飲むきよに対し、千打と恵のはちょっぴり異様な雰囲気。

恵「奥さんと旦那って・・あたし達夫婦に見えたってことかなぁ・・あはは。」
千田「・・・恵ちゃん、僕・・・」
恵「ハ、ハイ?!」

顔を赤らめて千田の顔を見る恵。

千田「僕・・・・そんなに老けて見えるのかなぁ・・・・」
恵「へ?」

一気に体から力が抜ける恵。

千田「ショックだなぁ・・まだ19なんだけどなぁ。どう思う、恵ちゃん?」
恵「・・・・知らない!!!」
千田「な、何?何で怒ってんの?」
恵「怒ってないわよ、この鈍感!!」
千田「怒ってるじゃんか。」
恵「怒ってないったら!!!」
きよ「お兄ちゃん、お姉ちゃん、どうしたん?」
千田&恵「え?」

きよの顔を見る2人。とても悲しそうな顔をしているきよ。
今にも目から涙がこぼれそうな顔を見て、慌てる。

千田「あ、え、あ、なんでもないよ、うん、ね、恵ちゃん。」
恵「え、そ、そう!なんでもないのよ、ね、だから、ね、きよちゃん☆」

涙顔から笑顔に変わるきよ。

きよ「よかった♪ア、あれなんかおもろそう。
   うちちょっとあれで遊んできていい?」
千田「あ、いいよ。じゃあこれ。」

きよお金を渡す千田。

きよ「おおきに。ほな、行って来る。」

かけていくきよを見送る千田と恵。


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